1.相続の公的手続き
相続の発生=被相続人の死亡
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7日以内
- 「死亡診断書」の取得
~医師に記入してもらう~ - 「死亡届」の提出
~市町村役場に提出~ - 「死体埋葬火葬許可書」の取得
「死亡診断書」「死亡届」「死体火葬許可証交付申請書」を市町村役場に提出することで受取ることが出来る。 「火葬許可証」は火葬時に、「埋葬許可証」は埋葬時に必要となる。
- 「死亡診断書」の取得
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10~14日以内
- 「年金受給権者死亡届」の提出
- 「国民健康保険書」の返却
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3カ月以内
相続放棄又は限定承認をする場合の期限が到来します。
- 相続放棄 = 被相続人の借金など負債がプラスの相続財産の額より多い場合に、プラスの財産もマイナスの財産も一切の相続をしないという意思表示をすること。
- 限定承認 = 被相続人の借金を全部返済したあとに相続財産が残れば、相続するという意思表示をすること。
- ~相続放棄、限定承認は家庭裁判所に対する申告が必要。~
- 単純承認 = 無条件で全財産を相続する。借金も財産も。
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4カ月以内
被相続人の生前の所得税の準確定申告。
- 被相続人が個人企業を営んでいた
- 不動産賃貸をしていた
- 給与所得が2000万円超
- 年金が400万円超
と、いった場合に申告が必要となる。
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10カ月以内
相続税の申告・納付。
2.遺産相続に必要な手続き
上記1.は公的な事務手続きですが、遺産相続を執行するにあたっては、下記のような様々な手続きを処理していく必要があります。
遺言書の有無の確認
遺言書が「自筆証書遺言」の場合は家庭裁判所に検認の申し立てが必要(必要であれば)遺言執行者選任の申し立て
⇒ 家庭裁判所-
法定相続人の確定
遺産分割手続きを進めるにあたって、銀行・信託銀行・郵便局、証券会社、登記所に対し、法定相続人を確定する目的で、被相続人の出生時から死亡時までの戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本を提示することを求められます。法定相続人の確定に必要な戸籍謄本などの収集は、戸籍の知識、古い戸籍の判読、遠隔地の役場への手続き等、非常に煩雑な作業です。
平成29年5月から「法定相続情報証明制度」という大変便利な制度が始まりました。
従来は、銀行・信託銀行・郵便局・証券会社・登記所等における手続きの都度、複数の役場から収集した“戸籍のたば”を提出し、全て揃っているか確認してもらう必要がありました。
「法定相続情報証明制度」が始まったことで、法務局から「法定相続情報一覧図」の交付を受け、この一覧図を“戸籍のたば”の代わりに利用できることになり、各手続きの簡素化・簡便化を図ることが出来るようになりました。
当事務所ではお客様に代わり、必要な謄本を市町村役場から入手し簡便且つ迅速な相続手続きに必須となる「法定相続情報一覧図」を作成いたします。
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相続財産の確定・払戻手続き
銀行での預貯金
被相続人名義の銀行預貯金がある場合は、各銀行指定の「残高証明依頼書」により預金残高を確認したうえで、「相続届(全部払戻用)」により相続人の口座に振込み手続きを行います。
ゆうちょでの預貯金
ゆうちょ銀行に預貯金がある場合は、ゆうちょ指定の「相続確認表」を提出することにより,払戻しに必要な手続き書類一式が郵送されてきます。
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有価証券・株式
証券会社に残高確認を行ったうえで、相続手続きを行います。
~株式の名義変更または株式の売却~
被相続人がご高齢の場合など、株式の電子化がされることなく“株券”のままで保有されているケースがあります。この場合は、株式の銘柄のそれぞれの幹事信託銀行に対し残高確認の手続きから行う必要があります。
3.遺産分割協議・遺産分割協議書の作成
- 有効な遺言書により相続人及び相続の内容が決められている場合はその内容に基づき相続手続きを執行。
- 被相続人による相続の指定が無い場合は、前述の「法定相続情報一覧図」にて確認した法定相続人の間の協議・合意により遺産分割協議書を作成します。~協議分割~
4.その他の相続手続き
以上、述べてきた事項の他にも下記のような手続きが可能な場合があります。
- 生命保険金の請求
- 介護保険金の請求
- 年金未支給分等の請求
- 健康保険、行政による葬祭費用の一部負担金の請求
- 遺族年金の請求手続き
当事務所は、相続・遺言に関連するどのようなお手伝いもさせていただきますので、お気軽にご相談ください。